開眼供養は宗派ごとに作法の違いがあることをご存知ですか?あらかじめ違いを知っておくと、開眼供養に突然招待されても安心です。この記事では、開眼供養の宗派ごとの違いを解説します。

宗派により「開眼供養」の呼び方や意味は異なる

開眼供養とは、仏教における祈りの対象に対して「魂」を込める儀式で、お墓や仏壇が新しく完成した際によく行われます。

開眼供養は宗派や地方ごとに呼び方が異なります。おもな呼び方は「開眼法要」「入魂式」「入仏式」「魂(たま)入れ」「霊(たま)入れ」「お性根(しょうね)入れ」「お精根(しょうね)入れ」などです。

さらに、開眼供養を浄土真宗で行う場合は、その意味も異なります。浄土真宗では「阿弥陀様をお墓に迎える」という形をとっているため、他の宗派とは開眼供養の定義が異なるのです。

宗派による開眼供養の内容の違い

開眼供養の内容は、宗派によって大差はありません。
お墓の周囲の清掃から始まり、祭壇を設置してお供物を配置し、お墓の除幕を行って僧侶が読経するという流れが一般的です。

宗派による開眼供養のお供物の違い

お供物も、開眼供養を行う宗派ごとに大差はありません。お供物に関する仏教の教えは、「五供(ごく・ごくう)」を基本としており、「香」「花」「灯明」「水」「飲食」の5つを供えるのが良いとされています。
これに倣えば、まず「お線香」「仏花」「蝋燭」「水または酒」の4つが決まります。5つ目の「飲食」については、故人が好きだった食べ物・飲み物や、季節の野菜・果物をお供えすることが多いです。
さらに、昆布などの海の幸・椎茸などの山の幸をお供えすると理想的でしょう。開眼供養を浄土真宗で行う場合のみ、白い丸餅をお供えします。

宗派による開眼供養の作法の違い

作法については宗派ごとに違います。以下で、開眼供養の宗派ごとの作法の違いを、数珠・焼香・線香の3点に着目して解説します。

浄土宗の開眼供養

数珠は、掌を合わせて親指と人差し指の間に通し、親指側に置いた状態で持ち、房を自分の胸に向けて垂らします。
焼香は、まず一度合掌礼拝し、右手の親指・人差し指・中指の3本で御香をつまみ、額に近づけてから焼香します。これを3回繰り返し、最後にもう一度合掌礼拝します。
線香は、1本に火をつけて香炉の中央に立てますが、折って寝かせる場合もあります。

浄土真宗の開眼供養

作法は、本願寺派と大谷派で異なります。どちらも数珠を二重にして持ちますが、本願寺派は房を小指の下に垂らして持ちます。大谷派は数珠を両手に掛けて合掌し、房を親指の間から左手側に垂らすのが作法です。焼香は、まず一度合掌礼拝し、右手の親指・人差し指・中指の3本で御香をつまみ、そのまま焼香します。
本願寺派では焼香を1回、大谷派では焼香を2回行い、最後にもう一度合掌礼拝します。浄土真宗では、焼香時に額に近づけることはしません
線香は立てずに、1本の線香を2つまたは3つに折って、火をつけて香炉に寝かせます。

真言宗の開眼供養

数珠は、右手の中指と左手の人差し指に掛けて、房を掌の中に入れて合掌します。左右とも中指に掛ける場合もあります。
焼香の作法は浄土宗と同じです。
線香は3本使用し、1本を香炉の中心に立て、残りの2本を1本目の後ろの左右に立てます。

天台宗の開眼供養

数珠は、人差し指と中指の間に通し、掌の中に数珠を収めます。
焼香は、浄土宗と同じ作法です。
線香は1本または3本立てます。1本の場合は香炉の中央に立て、3本の場合は真言宗と同じ立て方です。

曹洞宗の開眼供養

数珠は、二重にして左手に持ち、右手を添えるように掌を合わせ、房を下に垂らします。
焼香は2回行いますが、最初に合掌礼拝して右手の親指・人差し指・中指で御香をつまみ、1回目は額に近づけてから焼香します。2回目も同じように御香をつまみ、額に近づけずにそのまま焼香して、最後にもう一度合掌礼拝します。
線香の立て方は真言宗と同じです。

日蓮宗の開眼供養

数珠は8の字にねじり、右手側に2本の房・左手側に3本の房を垂らし、数珠を掌で包みます。
焼香は、まず一度合掌礼拝し、右手の親指・人差し指・中指の3本で御香をつまみ、そのまま焼香します。これを3回繰り返し、最後にもう一度合掌礼拝します。
線香の立て方は真言宗と同じです。

臨済宗の開眼供養

数珠の持ち方は曹洞宗と同じです。
焼香は、まず一度合掌礼拝し、右手の親指・人差し指・中指の3本で御香をつまんでそのまま焼香し、最後にもう一度合掌礼拝します。
線香は1本のみ、火をつけて香炉の中央に立てます。

開眼供養に参列する際には宗派ごとのマナーを守ろう

開眼供養は宗派ごとに作法が異なるので、参加経験のない宗派の法要に招待されると戸惑う方は多いはずです。本記事を1つの参考に違いを理解し、マナーを守って参列しましょう。

また、開眼供養のタイミングや流れについて詳しく知りたい方は以下の記事をご参考下さい。