「墓誌」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、お墓の敷地内には墓誌という石板があります。名前を聞いたことはなくても誰もが見たことがあるのではないでしょうか?

本記事では、墓誌について歴史や役割・時期や相場など順を追って紹介します。

墓誌とは何か?

墓誌とは何か?

墓誌とはお墓の区画内に故人の俗名や戒名・没年月日などが記された石碑のことを言います。墓誌がないお墓もありますが、なくても問題はありません。

墓誌の歴史

墓誌の歴史は30、40年とそんなに古くはありません。というのも元々、墓石は一人一人別で建てられていたのです。そして俗名や戒名・没年月日は墓石に直接刻まれていました。

しかし、明治以降より家族で同じ墓に埋葬することが増え、墓石に埋葬された方全ての俗名や戒名・没年月日などを刻むことが困難になっていきました。そこで、寺院が墓誌を墓石と一緒に建て、墓石に刻む俗名や戒名・没年月日を墓誌に刻むようにしたのです。

墓石と墓誌のどちらに刻むか

墓石に刻む場所がないという理由で始まった墓誌ですが、現代は見栄えがいいから建てるという方もいます。勿論、今も墓石に故人の俗名や戒名・没年月日を記入する人もいます。

墓石の名入れには開眼供養が必要になってきます。お墓の場合は、魂の宿っている墓石に手を加えるのは失礼にあたるという習わしがあることから必要だとされています。

一方、墓誌の名入れをする場合は、魂が宿っている場所ではなくお墓に入っているご先祖様たちの情報を書き込んでいるだけなので開眼供養は必要ありません。そういった手間がかからないという理由でも墓誌を建てる人は増えているのかもしれません。

墓誌の名入れはどのようにする?方法や金額相場

墓誌の名入れはどのようにする?方法や金額相場

墓誌の名入れは石材店と相談しましょう。四十九日に名入れをするといわれているところもありますが、特に決まりはなく、納骨までに名入れできると良いでしょう。

気持ちの整理がつかなかったり、まだ墓誌の準備が間に合ってなかったりなどそれぞれの理由で一周忌や三回忌等のタイミングで名入れされる方もいます。

墓誌の名入れの順番に決まりはある?

基本的には納骨順に刻みますが、夫婦で並んで記入したい場合など故人の隣を一人分あけておく、または存命中の方の名前を赤で記入しておくという方法があります。基本的な俗名や戒名・没年月日などを刻む記入の内容にも決まりはありません。

今まで記入されている先祖様が俗名を記入されていなければ、同じように俗名を記入しなくても良いでしょう。

墓誌と名入れの費用相場は?

墓誌は安いものだと5万円から建てることができます。相場は5万〜20万円前後ですが、100万円を超えるものもあります。

形や大きさも種類があるのでお墓とのバランスやそれぞれの用途に合ったものを選びましょう。

新たに亡くなった方の追加彫刻は3万〜5万円程でしてもらえます。ただし、お墓までの出張費や墓誌の位置によっては一度取り外してからの彫刻になり、追加の金額がかかる可能性もあります。

事前に見積もりをお願いすることがおすすめです。

永代供養墓の墓誌とはどんなもの?

永代供養墓の墓誌はどんなもの?

ここまではお墓の墓誌について説明してきましたが、血縁関係のない方々と一緒に埋葬される合祀型の永代供養墓(合祀墓)にも墓誌を置くところが増えてきました。

というのも、永代供養になると親族ではない方とも一緒に埋葬されることがあるため、墓石に家族名を記せない代わりに、大きな墓誌に故人の名前を彫ってもらいます。合祀墓だけでなく、集合墓や共同墓にも墓誌が設置されているところが多いです。

しかし、こちらも寺院によって違うことがまだ多く、事前に確認が必要になってきます。見学できるところも多いので実際に訪問して永代供養墓のみではなく、墓誌など細部まで見て聞いて決めることをおすすめします。

墓誌の役割が想いを乗せる手段になる

墓誌の役割が想いを乗せる手段になる

お墓に刻む故人の記録を身近に見やすくした墓誌は近代の需要とマッチし、今注目されるものになってきています。

永代供養墓が増えている現代において墓誌は、故人の情報を残して後世に先祖様の存在を教える重要な存在になってくるのではないでしょうか?